保護者の皆様へのお願い

　保護者の皆様へ

 

　陽春の候、保護者の皆様におかれましては、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は学校教育に深いご理解とご協力を賜わり，誠にありがとうございます。

　さて、最近では、ゲーム機やスマートフォン、タブレットなどが急速に普及してきました。それに伴い本校でも、家庭でそういった機器を使用している生徒の割合が、90％近くになっています。インターネット等は、大変便利なものですが、使い方を誤ると犯罪に巻き込まれたり、トラブルにつながったりする危険性もあります。

　スマートフォンやゲーム機など、インターネット端末があるご家庭は、「使用時間を決める。」「使用場所を決める。」「課金のルールを決める。」「使う上でのモラルを確認する。」など、使用する際のルールを、お子さんと話し合って決めていただくようお願いいたします。

　また、市内の統計では、「一日に平均3時間以上使用している」と回答した中学生が20％以上になっています。毎日3時間以上使用すると、当然家庭学習の時間が短くなる、あるいは睡眠時間が不足するなどの悪影響が出てきます。学力向上を図るためにも、ご家庭でのご指導をお願いいたします。

 

　２つ目のお願いは、家庭で何かお気づきのこと、気がかりなことがありましたら、学校へ連絡をしていただきますようお願いいたします。

　中学生という時期は、多感な時期で、心が不安定になりがちな時期です。また、反抗期を迎えて親の言うことは聞かないと嘆かれる親御さんも多いとか思います。

　しかし、子どもたちの中には、そんな反抗期の中でも、親に心配をかけたくないという思いから、悩みがあっても、親に相談することもなく自分で抱え込んでしまう子どももいます。でも、表情や態度のわずかな変化から子どもの「SOS」に気付くことも少なくないと思います。どうか、お気づきのこと、気がかりなことがありましたらご連絡をお願いいたします。

 

　話はかわりますが、山口県で校長をされていた緒方甫（おがた　はじめ）さんという方がつくられた「子育て四訓」というテクストがあります。

　それは、

乳児はしっかり肌を離すな 　　幼児は肌を離して手を離すな 　　少年は手を離して目を離すな 　　青年は目を離して心を離すな

 

というものですが、このテクストにあるように、私たち大人は、子どもの成長とともに手を離し、子どもが自ら考えて主体的に行動する機会をつくってやることが必要だと考えています。それによって、自立を促したり、社会性を育んだりすることにもつながっていくと思います。

　しかし、大切なことは、心だけは離さない関わりもつということです。

 

　学校と家庭が連携を図り、子どもの教育に携わること。そのことが、子どもの健全育成に最も大切なことだと思います。どうか今後とも連携を図っていただきますように、よろしくお願いいたします。

　2020年4月10日