【Tweet青葦(No.20)】75年目の終戦の日に伝えたいこと!(*学校長)

【Tweet青葦(No.20)】75年目の終戦の日に伝えたいこと!(*学校長)

生徒の皆さんへ(夏休み中ゆえ学校HPのみに掲載)
 今日は『75年目の終戦の日』です。歌手の坂本 九(さかもと きゅう)さ(1985.8.12 航空機墜落事故により帰らぬ人に)が歌った「上を向いて歩こう」は、日本国内のみならず全米でも大ヒットしました。当時のアメリカの人々にとって、日本を思い浮かべて一番有名だった言葉(食べ物)“すきやき”だったため、「上を向いて歩こう」をアメリカでは、「SUKIYAKI(スキヤキ)として発売されました。その曲の作詞を手がけたのが、永 六輔(えい ろくすけ)さん[随筆家・作詞家・タレント]でした。

 この夏、永 六輔さんの本(「むずかしいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを面白く」毎日新聞社)を読んでいて、ふと心にとまった言葉がありました。それは『天災には 言いようのない悲しみがあり、人災には 言いようのない怒りがあります』です。最近本当に天災(大雨による河川の氾濫など)が多いよなって、テレビ等で被害状況を見るたびに、本当に言いようのない悲しみが押し寄せます。大自然の前に、人の力のなさを実感します。また、人災(戦争による被害や航空機事故等はまさしく人災)は絶対に許せないし、二度と繰り返してはいけない!(広島平和記念碑には「安らかに眠ってください 過ちは繰り返しませんから」と刻まれている…)と、言いようのない怒りが湧いてきます。

 8月6日・9日には、広島・長崎にて平和記念式典が行われ、それぞれ平和宣言が述べられました。その一言一言を聞いていて、改めてたくさんの人々の、悲しみ・怒り・祈り・恒久平和への願い等を感じました。
 そんな中、思い出されるのは、今から4年前の広島での記念式典に、アメリカ前大統領のオバマさんが、米大統領として初めて出席されました。そこで、世界の人々と共に、核兵器のない平和な世界の実現に向けて力を尽くすことを誓い、こうスピーチされています。
 『71年前の雲一つない晴れた朝、空から死が降ってきて、世界は一変した。…(中略)…。世界は、ここで永遠に変わってしまった。しかし今日、この街の子ども達は、平和に一日を過ごすだろう。それは何と貴重なことか。それは守るに値することであり、全ての子ども達がそうあるべきだ。これこそ我々が選択できる未来だ。広島と長崎が核戦争の夜明けとしてではなく、私たち自身の、道義的な目覚めの始まりとして知られる未来だ。』
 学校は夏休み中ですが、今日は、どうかそれぞれに『平和』について考えてみてください。
   令和2年8月15日(土)

加西中学校長 植田 正吾

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