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啐啄同時 (そったくどうじ)(学校だより わかば11月号より)

 夜になると虫の声が、いい音色を響かせてくれています。1年の折り返し地点を過ぎて、これまでの学習の成果が実りにつながっていく、まさに「実りの秋」となりました。

 

 さて、師と弟子の関係を表した「啄同時」という言葉があります。鳥の雛が卵から産まれ出ようと殻の中から卵の殻をつついて音をたてた時、それを聞きつけた親鳥が、すかさず外からついばんで殻を破る手助けをすることを意味しています。どちらかが早すぎても、遅すぎてもいけません。「同時」であることで命が誕生します。

 

 学校に置き換え、改めてこの言葉について考えてみました。親鳥である私たちは、雛である子どもたち一人一人の「知りたい」「やってみたい」と思う、その時を逃さないよう、すかさず適切な指導や必要な支援を行い、子どもたちの成長を促していかなければなりません。「どんなタイミングで」「どんなこと」を指導・支援すれば、「どんな力が身に付くのか」ということを大事にしています。そして、今年度身に付けたことを次の学年でどう活かしていくのがよいかといった、学習のつながりを考えています。

 今後も、日々の子どもたちの変化を見逃さず「啄同時」を実現していきたいと思います

 

学校長  多田 俊朗

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