読書のすすめ22  「14歳の教室 どう読みどう生きるか」(若松 英輔 著)

読書のすすめ22  「14歳の教室 どう読みどう生きるか」(若松 英輔 著)

 「14歳の教室 どう読みどう生きるか」(若松英輔 著)は、著者が令和元年度に中学3年生に対して行った7回の授業をもとに書かれた本です。読書のすすめ19・20で紹介した池田晶子さんの「14歳の君へ どう考えどう生きるか」「14歳からの哲学 考えるための教科書」をリスペクトした作品でもあります。

 本書では、「おもう」(いっぱい漢字があります)「考える」「分かる」「読む」「書く」「対話する」について語られ、その意味を問い直すことで生きることについて考えていきます。平易な言葉で書かれていますが、池田さんの著書同様にすぐに理解できるものではありません。「今の私には歯が立たない、まったく太刀打ちできない、そんな本にも出合ってほしい。」と若松さんは言います。「難しいからではなく、自分のなかにその言葉と向き合う準備がまだできていないから」です。そして、読み終えることができないからこそ、長い時間をかけて深く交わることができるのです。この本は、そんな本なのかもしれません。(実は読むのに1か月以上かかりました。)

 また、「生きるとは、自分のなかにすでにあって、見過ごしている何かを見出そうとすることにほかならない」と言います。自分の人生で大切なもの(生きがい・生きる意味)は、どこか遠くにあって、誰かに与えてもらうものではなく、自分の身近にあり、自分で見つけ出すものだということです。

 時間をかけて読んでほしい一冊です。

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