全校朝集の話から⑪(清掃と掃除)

全校朝集の話から⑪(清掃と掃除)

 今日は清掃の話をします。                                        

 清掃と掃除の違いは分かりますか?                                                                                    

 掃除は、「掃く」「除く」と書きます。ほうきで掃いてゴミを取り除くという意味です。雑巾であれば、拭いて汚れを取るということになります。

 それに対して清掃には、「清める」とか「磨く」という意味があります。その場を掃き清めて、自分の心をきれいにする、床をピカピカに磨くと同時に、自分の心も磨くということです。濱口國男さんの便所掃除という詩がありますが、掃除の行程や汚れがリアルに書かれているのに、心から美しいと思える詩です。掃除を一所懸命にする中で、心が清め磨かれ、心の中に何か美しくて尊いものが生まれてくる、これが清掃です。

 皆さんは清掃と掃除の、どちらをやっていますか?

 また、学校での限られた時間の中で、机を送る、ほうきで掃く、床を拭く、机を並べる、ゴミを集める、黒板をきれいにするなどを行うには、行程の時間配分や役割分担をする力、臨機応変な協力の呼びかけなどが必要で、まちがいなく自分の能力を高めることにつながります。

 さらに、みんなのために一所懸命に働くことで、みんなから信頼されるようになります。信頼されることは、自分をさらに伸ばしていく原動力です。

 ただ単に掃除をすることから、自分の心を美しく磨き、自分の能力を高め、信頼を築く「清掃」に取り組んでほしいと思います。

(9月8日の話から)

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