全校朝集の話から③(アマビヱの話)

全校朝集の話から③(アマビヱの話)

 

 鳥のようなくちばしと長い髪の毛、ウロコのある身体に毛むくじゃらの三本足。

 何か分かりますか?

 厚生労働省のコロナウイルス感染拡大防止の若者向け啓発アイコンに使われています。

 アマビヱ(エ)と呼ばれる半人半魚の妖怪で、疫病から人々を守るとされています。

 江戸時代後期(弘化3年=1846年)の瓦版のようなものに絵と文が記されています。肥後国(熊本県)で夜ごと海中が光るので、役人が行くと、アマビヱと名乗るものが出現し、「これから6年間は諸国で豊作が続く。しかし、同時に疫病が流行するから、自分の姿を描き写した絵を人々に早々に見せよ。」と予言して海中へ帰っていったそうです。

 学校が再開され、部活動もいつも通りになり、何か日常を取り戻した気持ちになっていますが、コロナウイルスは終息していません。まだまだ気をつけなくてはなりません。いろんな行事で制限があります。手洗い、マスク着用、社会的距離の確保、そして、熱中症にも気をつけてください。アマビヱはわれわれに警鐘を鳴らしています。

 今姫路の県立歴史博物館の特別展で、「アマビヱの図」が展示されています。

(6月29日の話から)

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