読書のすすめ15 「『ふつうの子』なんて、どこにもいない」(木村泰子 著)

読書のすすめ15 「『ふつうの子』なんて、どこにもいない」(木村泰子 著)

 「すべての子どもの学習権を保障する学校をつくる」という理念のもと、様々な個性をもつ子どもたちがともに学び合うのが、映画「みんなの学校」として紹介された大阪市立大空小学校です。その初代校長を務めたのが木村泰子さんです。

 大空小学校には、創立以来今も続く「子どもにつける4つの力」(「10年後に必要な力」)と「たった一つの約束」があります。それが「人を大切にする力」「自分の考えを持つ力」「自分を表現する力」「チャレンジする力」、そして「自分がされていやなことは人にしない。言わない。」です。

 木村さんは、子育てや教育の主語を親や教師から、子どもに変えてみることで、子どもの視点からとらえ直し考えてみることを提案しています。机をガタガタさせる子を「周りに迷惑をかける困った子」と見るか、「何かに不安を感じ困っている子」と見るかで、対応が変わってきます。また、文句の多い子は、自分の意見を持っている子ととらえ、「文句」を「意見」に変えることで主体性が生まれます。そして「意見」と「意見」が接点を持つと、「対話」が生まれ、新たな考えも生み出されます。

 子どもの中には、「ふつう」であることを強いられて、学校に行けなくなった子や、学校生活に息苦しさを感じている子が大勢います。(たとえば、LGBTの子は「ふつう」という言葉にどれだけ心を痛めてきたでしょうか!?)

 「『ふつうの子』なんて、どこにもいない」は、保護者の皆さんに読んでもらいたい本です。

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