読書のすすめ10 「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」(ブレイディみかこ 著)

読書のすすめ10 「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」(ブレイディみかこ 著)

 書店員オススメ図書としてテレビで紹介されていたのが、「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」という変わった題名のノンフィクションです。「はじめに」の部分に目を通しただけで、まるで日本で生活しているような口調の文章に引き込まれます。

 著者は福岡県出身の保育士兼ライターで、アイルランド人の配偶者と中学生の息子の3人でイギリス南端のブライトンに住んでいます。息子が平和なカトリックの小学校から、地元の元底辺中学校に入学して、いじめやレイシズム(人種主義)や貧困などの問題に直面します。息子が悩みながらも自分なりに考えて行動する姿を、母親の目を通して描かれています。

 人種差別的な発言を繰り返す友人とどう付き合っていくのか?

 周囲からいじめの対象となったその友人にどう接していくのか?

 年季の入った制服を着ている友人を傷つけずに中古の制服を渡せる方法は?

 エンパシー(empathy、共感)とは、自分で誰かの靴を履いてみること。

 多様性とは?

 アイデンティティとは?

 いろいろと考えさせられながら、親子の成長が感じられる作品です。中学生にも中学生の保護者にも読んでほしい一冊です。

 

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